19 Mai
前回のフランス滞在中に、分厚い文庫本を一冊持っていこうと
成田空港で選んで買ったのが、
白石一文の 『私という運命について』
結局向こうでは全く開けずというか、開く余裕もなく
そのまま持ち帰り、読み始めたのが最近〜
タイトルの通り1人の女性の
あまりにも読みごたえのあるそのストーリーにはまりこみ・・
読み終わると同時に本屋へ向かい、次々と買って読みあさり
「どれくらいの愛情」「もしも、私があなただったら」
「見えないドアと鶴の空」「すぐそばの彼方」
「心に龍をちりばめて」と今6冊目突入。
「一瞬の風」というタイトルは有名なので、
存在を知ってはいたものの、この次にまわして〜
白石本が切れると落ち着かず
いてもたってもいられずすぐ次を買いにいくという勢いで
初めて手にとる作家でこういう衝動を起こしてくれるのは久しぶり
でも読む環境ってあると思うので、
例えば、フランスのシャトーで読むよりは
東京で読む方が地についてる感じで、入り込みやすいのかも〜
ちなみにフランスのベストセラーランキングが
新聞に出ていました。(5/15Asahi Globe)
第7位
その存在を知らなかった死んだ姉に向けて書いた手紙形式の
「L’autre Fille」(もうひとりの娘 )/アニー・エルノー
第8位
離婚して息子を育てていた父親は、いまにわかるさと言い続けていたけど
わからないうちに息子は帰らない人になってしまう
「Tu verras」(いまにわかるさ)/ニコラ・ファルグ
「Tu verras」(いまにわかるさ)(そのうちわかるさ)
そういえばフランスでは子供が質問すると、
親がこの言葉を使っているのをよく耳にします。
確かに、我が家でもよく使われています。
日曜の朝、
「今日は何するの?」とパパに聞いたら
なぜか答えは「Tu verras」・・
長年、その言葉にすっかり慣れた長女は
妹からの
「〜〜どうするの〜?」と言った質問にも
「Tu verras!」
とその部分だけフランス語で答えていて
陰で聞いて私はびっくり。
きっとその言葉のニュアンスは日本語にはなく
フランス語にしかないのでしょう
日本語で、「そのうちわかるさ〜」なんて答えていたら
「え〜!今教えて、今すぐ!」
と子供が騒ぐのは当たり前な気がするのですが
フランスでは、「Tu verras!」と言われたら、
たいがいその後返す言葉はなく、完結です!
奥深い「Tu verras」・・。いつか読んでみたいです。